2021年11月17日
2021.10.30 「第6回 関西芋煮会」
2021年08月26日
2021.7.25 「DEVOR卿と軍装撮影会」
7月末に開催された「DEVOR卿と軍装撮影会」に関西ドイツ勢で参加してきました。
会場となるBlackBoarさんはフィールド広い!ヘスコもある!なんとヘリも来る!という絶好ロケーションということもあり、猛暑日でしたが参加者も気合が入った方ばかり…。
実際行ってみると思っていたよりもさらに広く、フィールド地面も基本土(フィールド外はさすがにジャングル)、上空をひっきりなしにヘリが飛んでいるという想像以上の空間でした。
現用装備の方々が近年のアフリカ・中東派遣装備で合わせてくるということで自分たちもその年代に合わせていくことに。
photo by mizunoさん
マイクと特小はイベント内連絡用なのでP2Gにでも脳内変換してください……
ドイツ連邦軍が現在も部隊派遣を行っているアフリカ・マリ共和国におけるEUTM/MINUSMAをテーマに装備を統一。
現用最新アーマーにIdZ計画で調達された衣類と古いG36A1というスタイル。A3を持って行ってる数が少ないのはなぜなんでしょうね…。
続きを読む
会場となるBlackBoarさんはフィールド広い!ヘスコもある!なんとヘリも来る!という絶好ロケーションということもあり、猛暑日でしたが参加者も気合が入った方ばかり…。
実際行ってみると思っていたよりもさらに広く、フィールド地面も基本土(フィールド外はさすがにジャングル)、上空をひっきりなしにヘリが飛んでいるという想像以上の空間でした。
現用装備の方々が近年のアフリカ・中東派遣装備で合わせてくるということで自分たちもその年代に合わせていくことに。
photo by mizunoさん
マイクと特小はイベント内連絡用なのでP2Gにでも脳内変換してください……
ドイツ連邦軍が現在も部隊派遣を行っているアフリカ・マリ共和国におけるEUTM/MINUSMAをテーマに装備を統一。
現用最新アーマーにIdZ計画で調達された衣類と古いG36A1というスタイル。A3を持って行ってる数が少ないのはなぜなんでしょうね…。
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2021年05月26日
2021.5.3/4 「MFE01」
5月3~4日に開催されたミルシムイベント「MFE01」に参加してきました。
今回は前回の「Mason rock.V3 Phase4」と違い、ドイツ連邦軍部隊での参加。
MFEは米陸軍特殊部隊グリーンベレーになるための訓練課程(Qコース)終盤の演習"Robin Sage"をモチーフにしており、チーム分けも訓練部隊となるBlueチームと対抗部隊OPFORとなるRedチームに分けられます。
ドイツ連邦軍分隊は総勢12名(予定では14名)からなり、Blueチーム第3分隊"Chimera"として一個分隊を編成する規模となりました。
12名という人数だったので、頭脳となる指揮班"Ziege"(山羊)2名、ノンバリ偵察班"Schlange"(蛇)5名、バリ火力班"Löwe"(獅子)5名の3班で編成、自分はLöweの班長補佐/班無線手というポジションを拝領。
詳しい状況中内容などは分隊長殿とシカさんにお任せ。
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今回は前回の「Mason rock.V3 Phase4」と違い、ドイツ連邦軍部隊での参加。
MFEは米陸軍特殊部隊グリーンベレーになるための訓練課程(Qコース)終盤の演習"Robin Sage"をモチーフにしており、チーム分けも訓練部隊となるBlueチームと対抗部隊OPFORとなるRedチームに分けられます。
ドイツ連邦軍分隊は総勢12名(予定では14名)からなり、Blueチーム第3分隊"Chimera"として一個分隊を編成する規模となりました。
12名という人数だったので、頭脳となる指揮班"Ziege"(山羊)2名、ノンバリ偵察班"Schlange"(蛇)5名、バリ火力班"Löwe"(獅子)5名の3班で編成、自分はLöweの班長補佐/班無線手というポジションを拝領。
詳しい状況中内容などは分隊長殿とシカさんにお任せ。
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2021年02月02日
米陸一般 歩兵大隊編制(IBCT 歩兵中隊編)
「陸一般装備でIOTV gen2は訓練用装備にしかならなくて使いにくい・要らない子」と言われているのを見るたびに悲しくなる筆者です。どうでもいいですね。
歩兵大隊解説記事の続きです。おおよそ2008年から2018年くらいまではこの内容の編制だと思います。
前回同様ですが教本上の編制・階級、つまりは「教科書のお手本」なので実際の運用時、派遣先等では違いがあります。
なおABCTやSBCTの歩兵大隊は装備の関係上違った編成となるので、この記事では触れません。
Rifle Company(ライフル中隊)
ライフル中隊にはInfantry、Ranger、Heavy、Strykerの4つのタイプがあり、編制や戦術などで類似点はあるが戦域への移動手段や利用できる装備などが異なっている。Infantryは全天候型・全地形対応のユニットであり、航空機を利用して迅速に展開することができる。
Infantry Rifle CompanyはIBCTの歩兵大隊の中に編制される部隊で各歩兵大隊に3個編制されている。基本的には歩兵大隊のA・B・C中隊はライフル中隊となっている。
1個ライフル中隊は指揮を行うHeadquarters Section(CO HQ、中隊本部セクション)、60mm迫撃砲を運用するMortar Section(迫撃砲(軽)セクション)、Infantry Rifle Platoon(小銃小隊)×3個からなる。
2018年度版マニュアルからはさらにRQ-11 Ravenを運用するRaven Unmanned Aircraft System(UAS) Teamが追加記載されている。さらにはLight Infantry Robotic Companyという構想もあるようで時代の進歩を感じます…。
---CO HQ
中隊司令部。Company Commander(CO CDR/中隊長、O-3/CPT)、Executive Officer(XO/副指揮官、O-2/1LT)、First Sergeant(1SG/先任曹長、E-8/MSG)といった指揮を行う人員の他Supply Sergeant (補給軍曹、E-6/SSG)、Supply Clerk and Assistant(補給担当官補佐、E-4/SPC)、Radio Telephone Operator(RTO/無線手、E-3/PFC)、Senior RTO(上級無線手、E-5/SGT)、Communications Noncommissioned Officer(通信担当下士官、E-5/SGT)、Company Senior Medic(中隊衛生兵、E-5/SGT)などの人員が配置され、HMMVWとMTVRを1台ずつ使用する。以前はCBRN NCO(CBRN担当下士官)やArmorer(火器担当官)といった人員も配置されていた。
空軍のTactical Air Control Party(TACP)、野砲大隊からのFire Support Team(FiST)などの支援要員もここに配置される。
-----FiST
大隊のFire Cellと連携し中隊に対して野砲大隊の榴弾砲・MLRSや大隊・中隊の各迫撃砲、艦船の艦砲・ミサイル、陸軍航空戦力と空軍による近接航空支援(CAS)など利用できるすべての火力支援を計画・調整するためのチーム。CO HQに組み込まれており地上指揮官である中隊長に対して火力支援に関しての注意点など提言し、中隊が適切に火力支援を受けれるようにする役割を担っている。
決定・調整された計画に基づく火力支援の攻撃誘導や標的の正確な位置捕捉等はチームが有するFO、または随伴するTACPなどのJoint Terminal Attack Controller(JTAC)資格を持ったものが行う。なおForward Air Controller (Airborne)(FAC(A))やJTACなどの人員がいない場合、FOがType2および3のTerminal Attack Control*を臨時に行うことができるが、付随する被害が発生する可能性に注意が必要である。
チームリーダー兼中隊長への火力支援アドバイザーであるFire Support Officer(FSO、O-2/1LT)、Fire Support Sergeant(E-6/SSG)、Fire Support Specialist(E-4/SPC)、FiST RTO(E-3/PFC)、各ライフル小隊に随伴する2名1班のFOチームとしてForward Observer(FO/前線観測員、E-5/SGT)3名、FO RTO(E-3/PFC)3名、FiST本部用のHMMVWが1台で構成される。なおSBCTに配置されるFOはRTO無しで行動する。
---Mortar Section
中隊長指揮下の迫撃砲(軽)セクション。2個分隊からなり1個分隊はSection LeaderまたはSquad Leader(支隊長・分隊長、E-5/SGT)、Gunner(射手、E-4/SPC)、Ammo Bearer(弾薬運搬手、E-3/PFC)の3名で構成され、M224またはM224A1 60mm軽迫撃砲1門、M32 LHMBC(弾道コンピューター)を運用する。
射手は迫撃砲を運搬するためM9のみで武装することになっているが、実際はM224を背負ってM4を使っていたり逆に砲を抱えてバックパックにM4を入れていたりとM4で武装していることもよくある。
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Infantry Rifle Platoon
中隊の主戦力であり、機動部隊の基盤となるライフル小隊。Platoon HQ(小隊本部)、Rifle Squad(ライフル小隊)×3個、Wepon Squad(武器分隊)1個で編成される。
---Platoon HQ
ライフル小隊を率いるPlatoon Leader(PL/小隊長、O-1/2LT)、小隊長を補佐するPlatoon Sergeant(PSG/小隊軍曹、E-7/SFC)、上級部隊(主に中隊)との通信を担うPlatoon RTO(小隊無線手、E-3/PFC)の3名が基本構成であり、さらに大隊本部からの小隊衛生兵と中隊FiSTからFOチームが加わる。
・年代や部隊によって変わるがPL・PSGはPRC-148/152/154といった小型無線機、Plt RTO/FO/FO RTOは小型無線機やPRC-117/119/150/155といったマンパックラジオを携行する。PL・PSG・RTO・FOは場合によっては無線機を2台持ちをしていることもある。
・PL・PSGのような隊長格は双眼鏡やGPS機器、サーマルパネルや部隊管理用の資料など携行する物品が増えるためユーティリティポーチなどをつけている。
・RTOは多くの場合マンパックラジオを背負っており、通信関係の装置や資料などが必要となるため関連するポーチをつけていることがある。
・衛生兵はメディックバックパックを背負っており、治療に関係する物品を目立つ位置に携行していることが多い。拳銃で武装するとはなっているが実際はM4/M16で武装していることがよく見られる。
・FOチームはマンパックラジオを携行していることがよく見られるほか、任務特性上IZLIDなどを携行していたり銃にPSQ-23をつけていることがあるなどの特徴がある。また14年以降の101空挺ではメットパッチが変更された関係で発見しやすくなっている。
---Rifle Squad
ライフル分隊を率いるSquad Leader(SL/分隊長、E-6/SSG)とFire Team Leader(FTL/班長、E-5/SGT)、Rifleman(RFLM/小銃手、E-3/PFC)、Grenadier(GREN/擲弾手、E-4/SPC)、Automatic Rifleman(AR/自動小銃手、E-4/SPC)の4名からなるFire Team×2班の計9名で編制される。
SLは2名のFTLを通じて部隊をコントロールする。SL・FTL間は小型無線機で、FTLから各メンバーは口頭または特小無線機などでやり取りを行う。
分隊にはM72 LAW/M136(AT4)シリーズ/M141 BDMsといったShoulder-Launched Munitions(SLM)が2発割り当てられ、基本的にRFLMが運用する。
PL/SLは分隊のうち少なくとも片方のFire TeamにCombat Lifesaver(CLS)と呼ばれる高度な応急処置を行なえるよう訓練された非医療兵士を配置するようにする。CLSの目的は医療技術を持った人員(衛生兵等)が来るまで負傷兵の状態悪化を遅らせることであり、CLSにはCLSエイドバッグが割り当てられる。CLSは分隊に配備されたCLSバッグと担架が適切に使用できる状態に管理する必要がある。Skedcoの担架バッグとか背負っている兵士が恐らくCLSでしょうか。
分隊員のうち射撃能力・成熟度・経験・判断力に優れた1名が訓練を受けSquad Designated Marksman(SDM/分隊選抜射手)となる。SDMは分隊狙撃手ではなく、近~中距離において交戦したときに絞られた標的(人員、無線機、トーチカの穴等)など”点”を攻撃するための人員である。SDMにはM14や高倍率の光学機器を載せたM16/M4などの武器が割り当てられる。SDMはRFLMがSLM背負った状態で就くこともあればGRENがM320を携行しつつM14を持っていたり、SL・FTLが指揮を兼務しつつ務めていることもある。
・SL、FTLはPRC-148/152/154といった無線機を携行し、154が配備された以降は148/152との2台持ちがよく見られる。SLは地図や電子機器、サーマルパネルや部隊管理資料等の収納用にユーティリティポーチを付けていることが多い。
・GRENはM4に加えてM203/M320などの40mmランチャーを運用する。使用する武器の特性上、経験を積んだ階級の高い兵士が務めることが多い。
・ARはM249を運用し、チームと他の分隊員の機動のための面制圧射撃を提供する。通常ARはチーム内で最上級の兵士が務める。銃が重いからか実際は若いPVTなどが務めることもしばしば見受けられる。
・RFLMはすべての歩兵の基準となる存在。衛生・担架運搬、爆破・鉄条網/地雷原突破チームなどに加わることがある。
---Weapons Squad
武器分隊は小隊の機動のための火力投射を目的とし、1100mまでの中距離へM240・Mk48などの機関銃を用いた面制圧火力を提供するMedium Machine Gun(MMG) Teamとジャベリンミサイル・M3 MAAWSを使用し2000m以内の敵装甲車両等強固な対象へ強力な火力を投射するClose Combat Missile(CCM) Teamの2種類のチームを有する。各チームは別々にライフル分隊にアタッチされて行動することもあるほか、対車両戦闘の危険が小さいなどの状況に合わせ3番目のMMGチームを作るなどCCMチームの人員をMMGチームに組み込む運用もある。
分隊を率いるSL(E-6/SSG)とGunner(機関銃手、E-4/SPC)、Assistant Gunner(AG/補助機関銃手、E-3/PFC)のMMG Team×2班とGunner(ATM射手、E-4/SPC)、Ammo Handler(弾薬運搬手、E-3/PFC)のCCM Team×2班の計9名で編制される。
・この分隊のSLは通常小隊内の上級分隊長となり、小隊軍曹に次ぐ立場にある。装備はライフル分隊SLと似たようなもの。
・MGガナーはM240またはMk48を運用する。ライフル分隊にアタッチされた場合は適切に火力を提供できるようSLに助言できる。
・AGはガナーの補助として弾薬・三脚・予備バレル等を運搬し、残弾管理・標的とガナー周辺の注視・着弾点修正指示などを行い、ガナーが行動不能になった場合即座に交代して射手につく役割をもつ。標的との距離を測るためM4にPSQ-23を取り付けていることがある。
・ATMガナーはFGM-148 Javelin MissileとM3 Multi-role Anti-armor Anti-tank Weapon System (MAAWS)いずれかを運用する。
・AHはMG/ATMガナーの補助として弾薬・三脚運搬、ガナー周辺の安全管理などを行う。
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隊列
引用元 ATP 3-21.8 INFANTRY PLATOON & SQUAD (APRIL 2016)
部隊には様々な隊列がありますが、どの隊列もこの図のようにある程度決まった配置についているため写真によっては兵士の役割を予想することが可能です。
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武器について
自分が陸一般装備をやり始めて間もない頃に気になったことが拳銃や携行弾数についてなのでついでにメモしておきます。
拳銃(M9/M17)
恐らくなんだかんだで持ちたくなる・気になる武器。
基本は将校・下士官・2名以上での運用を前提にしている武器を取り扱う者(迫撃砲・MMGなど)・車両搭乗員・憲兵・工兵など後方勤務がメインとなる兵種・狙撃手や特殊部隊員など特殊任務に就く者となっています。その他の関しては状況に合わせ上官からの指示・許可があった場合という感じでしょう。
また必ず携行しなくてはいけないわけではないため、携行していないこともあります。以下に考えられる理由を一部列挙していきますが
・拳銃とはいえ本体・予備弾薬その他周辺構成を含めるとそれなりの重さになるため、これを嫌って持たない。(軍に兵士の可搬重量の目安がある)
・下士官とはなっているがPL・SLなど部隊指揮する立場にあるものは上で解説した通り携行する物品が多くなるため、持つ余裕・必要性がない
・ハンヴィーなどの車両に頻繁に乗り降りする際引っかかるなど邪魔になる。
などの理由が考えられます。部隊を絞って見てみると拳銃を携行している兵士はそう多くはありません。
とはいえサバゲではあると便利なのは間違いないのでそういった場では気にせず持っておいた方がいいですね。
ただしミルシムやシチュエーションイベントなど実際の規定に従って装備を着ておいたほうが良い場などでは、役職に合わせて外しておく、または携行する理由を説明できるようしておく等しておくのが無難でしょう。下士官クラス以上だとたいてい部隊指揮することになりますが…。
40mmランチャー(M203/M320)
基本的にGRENが運用する40mmランチャーですが、部隊長が必要と判断した場合SLやAG・AHなどM4で武装している兵士が追加で装備することがあります。
判断する理由として考えられるのは
・SLM/ATMより弾数が持てるため、人員などのソフトターゲットに対しては手軽に使える範囲攻撃武器となる。
・MMG/ATMの各射程を考えた場合、より近距離(およそ350m以内)の標的に対して即応性の高い高火力火器となる。
・昼間での戦闘においては煙幕弾、夜間においては照明弾を用いたターゲット指示に使用できる。
などでしょうか。
携行弾数
教本や実際の部隊の資料などから大体の携行弾数を出しています。最低携行弾数のようなものですが、状況に合わせて増減します。
M9/M17 45発 (15rd弾倉 装填1本+予備2本)
M4/M16 210発 (30rd弾倉 装填1本+予備6本) PL・SLはトレーサー42発
M203/M320 8~21発 (HE/HEDP8~17発、照明弾2~4発、煙幕弾1~2発の組み合わせだが12発携行が一般的。煙幕弾は持っていないことも)
21発携行の内訳にはHEDP12発、照明弾4発、shot(バックショット?)3発、TP(訓練弾?)2発などもある
M249 625発(4:1トレーサーMIX 200rd+100rdの組み合わせ) 実際は装填200rd弾倉1本+予備200rd2本+予備100rd2本の800発が一般的。
M240/Mk48(MMG) 800発(4:1トレーサーMIX 100rdベルトまたは50rd弾倉組み合わせ) MGガナー300発、AGまたはAH400発、SL100発のように分担して携行。
M14(7.62mm使用武器) 140発(20rd弾倉 装填1本+予備本) M110では10rd弾倉や25rdのP-MAGが使用されている。
手榴弾 携行する場合は1名あたり2個。小隊で24個のようですが…これに関してはよくわかりません。
以上の内容を踏まえて実際に写真を見ていきます。なおすべて101空挺の写真ですがご了承ください…。
2018.06.08(?) U.S.A B Co, 1-506th IN, 1BCT, 101ABN DIV (photo : B Co, 1-506 IN)
18年6月に行われたCO LFX(中隊演習)より。
手前の兵士は砲兵のパッチがついているためFOだとすぐわかります。奥の兵士がPRC-155を背負っているのでPlt RTO、中央の兵士は階級が1LTでFOとRTOが近くにいるためPLだと考えられます。
2012.11.01 COP Herrera, Paktia province, Afghanistan. 1st Plt, A Co, 1-187th IN, 3BCT, 101ABN DIV (photo : DVIDS)
後列左から AR(?、M249)、RFLM(PFC、M4)、GREN(PVT、M4/M320)、GREN(SPC、M4/M320)、AR(PFC、M249)、RFLM(PFC、M4)
前列左から FTL(CPL、M4/M203)、SL(?、M14EBR)、FTL(SGT、M4/M203)
でしょうか。全員リグを着用しているのが面白い点です。
RFLMらしき2名はTAPに予備弾倉8本とキャンティーン、IFAK、左の方の兵士はさらにツールポーチと耳栓ケースを付けています。RFLMは基本的にこのようにあまり色々とポーチを付けることはしません。
ARの2名はポーチの感じから800発携行でしょうか。右の方の兵士は色から察するに胸の片方はIFAK、その下にキャンティーンを持ってきています。
GRENはM320をスタンドアローン運用、見えませんが少なくともM4予備弾倉6本と40mm8発を携行しています。
FTLらしき2名は階級と無線機から、残る1名は無線機、胸のE&Eポーチと消去法からSLと判断しています。
2011.04.24 Siah Choy subdistrict, Zhari district, Kandahar province, Afghanistan. B Co, 2-502nd IN, 2BCT, 101ABN DIV (photo : DVIDS)
どちらの写真も右側にいる2名がMMGチーム。
AGまたはAHである兵士がM320を運用しつつ3Cカラーのバッグに弾薬と予備バレルバッグ、三脚をくくりつけて運んでいます。ガナー自身もバックパックにいくらかの弾薬を携行しているものと思われます。
MGガナーが背中に40mmグレネード用ポーチを付けていますが、MMGチームは2マンセルで動くためAG/AHの予備弾薬を負担していると考えられます。
2013.01.12 Nadir Shah Kot District, Khowst province, Afghanistan. 2nd Plt, 1-33rd CAV, 3BCT, 101ABN DIV (photo : DIVIDS)
手前にいる兵士は1LTなのでXOかPLだと考えられます。
左奥に立っている兵士は無線機の2個持ちで指揮官の付近にいるということでRTOに見えますが、銃にPSQ-23がついているためFOでしょう。
(写真のキャプションで答え合わせをしたところPLとFOでした。)
このように実際の写真を見るときにただ”使用例”を見るのではなく、その兵士の役割を想像し「なぜこのポーチ・物が必要なのか?」ということを考えることで、自分が装備を組むときのイメージ作りに繋がっていくと思っていますのでぜひやってみてください。
*Terminal Attack Control
直訳は末端攻撃管制か?。CASを行う航空機との手順や攻撃管制などのやり取りの事。Type1からType3まであり、大雑把な解釈をすれば以下のようになる。
Type1=保護対象(友軍・民間人・建造物など)がかなり近いなど最も精密な攻撃が必要な状況。管制官は攻撃機と標的の目視が必須であり、攻撃(進入)ごとに攻撃許可が必要。
Type2=標的と保護対象との距離がある程度近い、夜間・悪天候など攻撃機の目視ができない状況。管制官は攻撃機の目視は必須ではなく、標的は目視または別手段による観測が必要。攻撃ごとの攻撃許可が必要。
Type3=Type2と似た状況だが一度の攻撃許可で一定の制限下において複数回の攻撃が可能。標的の目視または別手段による観測が必要。
CCT、JTAC資格を持っている者などが攻撃許可を出せるほか、Joint Fire Observer(JFO)の訓練を受けたFOもType2までの攻撃許可を出せる。
詳しくは色々書いている方がいますのでそちらへ。
参考文献
・ATP 3-21.8 INFANTRY PLATOON & SQUAD (APRIL 2016)
・ATP 3-21.10 Infantry Rifle Company (MAY 2018)
・ATP 3-21.20 INFANTRY BATTALION (DECEMBER 2017)
・ATTP 3-21.90(FM7-20)/MCWP 3-15.2 Tactical Employment of Mortars (April 2011)
・FM 3-21.8 The Infantry Rifle Platoon and Squad (MARCH 2007)
・FM 3-21.10 The Infantry Rifle Company (JULY 2006)
・JP 3-09.03 Close Air Support (November 2014)
・U.S. Army Rifle Company, IBCT (Current) --- battleorder.org (2021年1月最終閲覧)
歩兵大隊解説記事の続きです。おおよそ2008年から2018年くらいまではこの内容の編制だと思います。
前回同様ですが教本上の編制・階級、つまりは「教科書のお手本」なので実際の運用時、派遣先等では違いがあります。
なおABCTやSBCTの歩兵大隊は装備の関係上違った編成となるので、この記事では触れません。
Rifle Company(ライフル中隊)
ライフル中隊にはInfantry、Ranger、Heavy、Strykerの4つのタイプがあり、編制や戦術などで類似点はあるが戦域への移動手段や利用できる装備などが異なっている。Infantryは全天候型・全地形対応のユニットであり、航空機を利用して迅速に展開することができる。
Infantry Rifle CompanyはIBCTの歩兵大隊の中に編制される部隊で各歩兵大隊に3個編制されている。基本的には歩兵大隊のA・B・C中隊はライフル中隊となっている。
1個ライフル中隊は指揮を行うHeadquarters Section(CO HQ、中隊本部セクション)、60mm迫撃砲を運用するMortar Section(迫撃砲(軽)セクション)、Infantry Rifle Platoon(小銃小隊)×3個からなる。
2018年度版マニュアルからはさらにRQ-11 Ravenを運用するRaven Unmanned Aircraft System(UAS) Teamが追加記載されている。さらにはLight Infantry Robotic Companyという構想もあるようで時代の進歩を感じます…。
---CO HQ
中隊司令部。Company Commander(CO CDR/中隊長、O-3/CPT)、Executive Officer(XO/副指揮官、O-2/1LT)、First Sergeant(1SG/先任曹長、E-8/MSG)といった指揮を行う人員の他Supply Sergeant (補給軍曹、E-6/SSG)、Supply Clerk and Assistant(補給担当官補佐、E-4/SPC)、Radio Telephone Operator(RTO/無線手、E-3/PFC)、Senior RTO(上級無線手、E-5/SGT)、Communications Noncommissioned Officer(通信担当下士官、E-5/SGT)、Company Senior Medic(中隊衛生兵、E-5/SGT)などの人員が配置され、HMMVWとMTVRを1台ずつ使用する。以前はCBRN NCO(CBRN担当下士官)やArmorer(火器担当官)といった人員も配置されていた。
空軍のTactical Air Control Party(TACP)、野砲大隊からのFire Support Team(FiST)などの支援要員もここに配置される。
-----FiST
大隊のFire Cellと連携し中隊に対して野砲大隊の榴弾砲・MLRSや大隊・中隊の各迫撃砲、艦船の艦砲・ミサイル、陸軍航空戦力と空軍による近接航空支援(CAS)など利用できるすべての火力支援を計画・調整するためのチーム。CO HQに組み込まれており地上指揮官である中隊長に対して火力支援に関しての注意点など提言し、中隊が適切に火力支援を受けれるようにする役割を担っている。
決定・調整された計画に基づく火力支援の攻撃誘導や標的の正確な位置捕捉等はチームが有するFO、または随伴するTACPなどのJoint Terminal Attack Controller(JTAC)資格を持ったものが行う。なおForward Air Controller (Airborne)(FAC(A))やJTACなどの人員がいない場合、FOがType2および3のTerminal Attack Control*を臨時に行うことができるが、付随する被害が発生する可能性に注意が必要である。
チームリーダー兼中隊長への火力支援アドバイザーであるFire Support Officer(FSO、O-2/1LT)、Fire Support Sergeant(E-6/SSG)、Fire Support Specialist(E-4/SPC)、FiST RTO(E-3/PFC)、各ライフル小隊に随伴する2名1班のFOチームとしてForward Observer(FO/前線観測員、E-5/SGT)3名、FO RTO(E-3/PFC)3名、FiST本部用のHMMVWが1台で構成される。なおSBCTに配置されるFOはRTO無しで行動する。
---Mortar Section
中隊長指揮下の迫撃砲(軽)セクション。2個分隊からなり1個分隊はSection LeaderまたはSquad Leader(支隊長・分隊長、E-5/SGT)、Gunner(射手、E-4/SPC)、Ammo Bearer(弾薬運搬手、E-3/PFC)の3名で構成され、M224またはM224A1 60mm軽迫撃砲1門、M32 LHMBC(弾道コンピューター)を運用する。
射手は迫撃砲を運搬するためM9のみで武装することになっているが、実際はM224を背負ってM4を使っていたり逆に砲を抱えてバックパックにM4を入れていたりとM4で武装していることもよくある。
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Infantry Rifle Platoon
中隊の主戦力であり、機動部隊の基盤となるライフル小隊。Platoon HQ(小隊本部)、Rifle Squad(ライフル小隊)×3個、Wepon Squad(武器分隊)1個で編成される。
---Platoon HQ
ライフル小隊を率いるPlatoon Leader(PL/小隊長、O-1/2LT)、小隊長を補佐するPlatoon Sergeant(PSG/小隊軍曹、E-7/SFC)、上級部隊(主に中隊)との通信を担うPlatoon RTO(小隊無線手、E-3/PFC)の3名が基本構成であり、さらに大隊本部からの小隊衛生兵と中隊FiSTからFOチームが加わる。
・年代や部隊によって変わるがPL・PSGはPRC-148/152/154といった小型無線機、Plt RTO/FO/FO RTOは小型無線機やPRC-117/119/150/155といったマンパックラジオを携行する。PL・PSG・RTO・FOは場合によっては無線機を2台持ちをしていることもある。
・PL・PSGのような隊長格は双眼鏡やGPS機器、サーマルパネルや部隊管理用の資料など携行する物品が増えるためユーティリティポーチなどをつけている。
・RTOは多くの場合マンパックラジオを背負っており、通信関係の装置や資料などが必要となるため関連するポーチをつけていることがある。
・衛生兵はメディックバックパックを背負っており、治療に関係する物品を目立つ位置に携行していることが多い。拳銃で武装するとはなっているが実際はM4/M16で武装していることがよく見られる。
・FOチームはマンパックラジオを携行していることがよく見られるほか、任務特性上IZLIDなどを携行していたり銃にPSQ-23をつけていることがあるなどの特徴がある。また14年以降の101空挺ではメットパッチが変更された関係で発見しやすくなっている。
---Rifle Squad
ライフル分隊を率いるSquad Leader(SL/分隊長、E-6/SSG)とFire Team Leader(FTL/班長、E-5/SGT)、Rifleman(RFLM/小銃手、E-3/PFC)、Grenadier(GREN/擲弾手、E-4/SPC)、Automatic Rifleman(AR/自動小銃手、E-4/SPC)の4名からなるFire Team×2班の計9名で編制される。
SLは2名のFTLを通じて部隊をコントロールする。SL・FTL間は小型無線機で、FTLから各メンバーは口頭または特小無線機などでやり取りを行う。
分隊にはM72 LAW/M136(AT4)シリーズ/M141 BDMsといったShoulder-Launched Munitions(SLM)が2発割り当てられ、基本的にRFLMが運用する。
PL/SLは分隊のうち少なくとも片方のFire TeamにCombat Lifesaver(CLS)と呼ばれる高度な応急処置を行なえるよう訓練された非医療兵士を配置するようにする。CLSの目的は医療技術を持った人員(衛生兵等)が来るまで負傷兵の状態悪化を遅らせることであり、CLSにはCLSエイドバッグが割り当てられる。CLSは分隊に配備されたCLSバッグと担架が適切に使用できる状態に管理する必要がある。Skedcoの担架バッグとか背負っている兵士が恐らくCLSでしょうか。
分隊員のうち射撃能力・成熟度・経験・判断力に優れた1名が訓練を受けSquad Designated Marksman(SDM/分隊選抜射手)となる。SDMは分隊狙撃手ではなく、近~中距離において交戦したときに絞られた標的(人員、無線機、トーチカの穴等)など”点”を攻撃するための人員である。SDMにはM14や高倍率の光学機器を載せたM16/M4などの武器が割り当てられる。SDMはRFLMがSLM背負った状態で就くこともあればGRENがM320を携行しつつM14を持っていたり、SL・FTLが指揮を兼務しつつ務めていることもある。
・SL、FTLはPRC-148/152/154といった無線機を携行し、154が配備された以降は148/152との2台持ちがよく見られる。SLは地図や電子機器、サーマルパネルや部隊管理資料等の収納用にユーティリティポーチを付けていることが多い。
・GRENはM4に加えてM203/M320などの40mmランチャーを運用する。使用する武器の特性上、経験を積んだ階級の高い兵士が務めることが多い。
・ARはM249を運用し、チームと他の分隊員の機動のための面制圧射撃を提供する。通常ARはチーム内で最上級の兵士が務める。銃が重いからか実際は若いPVTなどが務めることもしばしば見受けられる。
・RFLMはすべての歩兵の基準となる存在。衛生・担架運搬、爆破・鉄条網/地雷原突破チームなどに加わることがある。
---Weapons Squad
武器分隊は小隊の機動のための火力投射を目的とし、1100mまでの中距離へM240・Mk48などの機関銃を用いた面制圧火力を提供するMedium Machine Gun(MMG) Teamとジャベリンミサイル・M3 MAAWSを使用し2000m以内の敵装甲車両等強固な対象へ強力な火力を投射するClose Combat Missile(CCM) Teamの2種類のチームを有する。各チームは別々にライフル分隊にアタッチされて行動することもあるほか、対車両戦闘の危険が小さいなどの状況に合わせ3番目のMMGチームを作るなどCCMチームの人員をMMGチームに組み込む運用もある。
分隊を率いるSL(E-6/SSG)とGunner(機関銃手、E-4/SPC)、Assistant Gunner(AG/補助機関銃手、E-3/PFC)のMMG Team×2班とGunner(ATM射手、E-4/SPC)、Ammo Handler(弾薬運搬手、E-3/PFC)のCCM Team×2班の計9名で編制される。
・この分隊のSLは通常小隊内の上級分隊長となり、小隊軍曹に次ぐ立場にある。装備はライフル分隊SLと似たようなもの。
・MGガナーはM240またはMk48を運用する。ライフル分隊にアタッチされた場合は適切に火力を提供できるようSLに助言できる。
・AGはガナーの補助として弾薬・三脚・予備バレル等を運搬し、残弾管理・標的とガナー周辺の注視・着弾点修正指示などを行い、ガナーが行動不能になった場合即座に交代して射手につく役割をもつ。標的との距離を測るためM4にPSQ-23を取り付けていることがある。
・ATMガナーはFGM-148 Javelin MissileとM3 Multi-role Anti-armor Anti-tank Weapon System (MAAWS)いずれかを運用する。
・AHはMG/ATMガナーの補助として弾薬・三脚運搬、ガナー周辺の安全管理などを行う。
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隊列
引用元 ATP 3-21.8 INFANTRY PLATOON & SQUAD (APRIL 2016)
部隊には様々な隊列がありますが、どの隊列もこの図のようにある程度決まった配置についているため写真によっては兵士の役割を予想することが可能です。
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武器について
自分が陸一般装備をやり始めて間もない頃に気になったことが拳銃や携行弾数についてなのでついでにメモしておきます。
拳銃(M9/M17)
恐らくなんだかんだで持ちたくなる・気になる武器。
基本は将校・下士官・2名以上での運用を前提にしている武器を取り扱う者(迫撃砲・MMGなど)・車両搭乗員・憲兵・工兵など後方勤務がメインとなる兵種・狙撃手や特殊部隊員など特殊任務に就く者となっています。その他の関しては状況に合わせ上官からの指示・許可があった場合という感じでしょう。
また必ず携行しなくてはいけないわけではないため、携行していないこともあります。以下に考えられる理由を一部列挙していきますが
・拳銃とはいえ本体・予備弾薬その他周辺構成を含めるとそれなりの重さになるため、これを嫌って持たない。(軍に兵士の可搬重量の目安がある)
・下士官とはなっているがPL・SLなど部隊指揮する立場にあるものは上で解説した通り携行する物品が多くなるため、持つ余裕・必要性がない
・ハンヴィーなどの車両に頻繁に乗り降りする際引っかかるなど邪魔になる。
などの理由が考えられます。部隊を絞って見てみると拳銃を携行している兵士はそう多くはありません。
とはいえサバゲではあると便利なのは間違いないのでそういった場では気にせず持っておいた方がいいですね。
ただしミルシムやシチュエーションイベントなど実際の規定に従って装備を着ておいたほうが良い場などでは、役職に合わせて外しておく、または携行する理由を説明できるようしておく等しておくのが無難でしょう。下士官クラス以上だとたいてい部隊指揮することになりますが…。
40mmランチャー(M203/M320)
基本的にGRENが運用する40mmランチャーですが、部隊長が必要と判断した場合SLやAG・AHなどM4で武装している兵士が追加で装備することがあります。
判断する理由として考えられるのは
・SLM/ATMより弾数が持てるため、人員などのソフトターゲットに対しては手軽に使える範囲攻撃武器となる。
・MMG/ATMの各射程を考えた場合、より近距離(およそ350m以内)の標的に対して即応性の高い高火力火器となる。
・昼間での戦闘においては煙幕弾、夜間においては照明弾を用いたターゲット指示に使用できる。
などでしょうか。
携行弾数
教本や実際の部隊の資料などから大体の携行弾数を出しています。最低携行弾数のようなものですが、状況に合わせて増減します。
M9/M17 45発 (15rd弾倉 装填1本+予備2本)
M4/M16 210発 (30rd弾倉 装填1本+予備6本) PL・SLはトレーサー42発
M203/M320 8~21発 (HE/HEDP8~17発、照明弾2~4発、煙幕弾1~2発の組み合わせだが12発携行が一般的。煙幕弾は持っていないことも)
21発携行の内訳にはHEDP12発、照明弾4発、shot(バックショット?)3発、TP(訓練弾?)2発などもある
M249 625発(4:1トレーサーMIX 200rd+100rdの組み合わせ) 実際は装填200rd弾倉1本+予備200rd2本+予備100rd2本の800発が一般的。
M240/Mk48(MMG) 800発(4:1トレーサーMIX 100rdベルトまたは50rd弾倉組み合わせ) MGガナー300発、AGまたはAH400発、SL100発のように分担して携行。
M14(7.62mm使用武器) 140発(20rd弾倉 装填1本+予備本) M110では10rd弾倉や25rdのP-MAGが使用されている。
手榴弾 携行する場合は1名あたり2個。小隊で24個のようですが…これに関してはよくわかりません。
以上の内容を踏まえて実際に写真を見ていきます。なおすべて101空挺の写真ですがご了承ください…。
2018.06.08(?) U.S.A B Co, 1-506th IN, 1BCT, 101ABN DIV (photo : B Co, 1-506 IN)
18年6月に行われたCO LFX(中隊演習)より。
手前の兵士は砲兵のパッチがついているためFOだとすぐわかります。奥の兵士がPRC-155を背負っているのでPlt RTO、中央の兵士は階級が1LTでFOとRTOが近くにいるためPLだと考えられます。
2012.11.01 COP Herrera, Paktia province, Afghanistan. 1st Plt, A Co, 1-187th IN, 3BCT, 101ABN DIV (photo : DVIDS)
後列左から AR(?、M249)、RFLM(PFC、M4)、GREN(PVT、M4/M320)、GREN(SPC、M4/M320)、AR(PFC、M249)、RFLM(PFC、M4)
前列左から FTL(CPL、M4/M203)、SL(?、M14EBR)、FTL(SGT、M4/M203)
でしょうか。全員リグを着用しているのが面白い点です。
RFLMらしき2名はTAPに予備弾倉8本とキャンティーン、IFAK、左の方の兵士はさらにツールポーチと耳栓ケースを付けています。RFLMは基本的にこのようにあまり色々とポーチを付けることはしません。
ARの2名はポーチの感じから800発携行でしょうか。右の方の兵士は色から察するに胸の片方はIFAK、その下にキャンティーンを持ってきています。
GRENはM320をスタンドアローン運用、見えませんが少なくともM4予備弾倉6本と40mm8発を携行しています。
FTLらしき2名は階級と無線機から、残る1名は無線機、胸のE&Eポーチと消去法からSLと判断しています。
2011.04.24 Siah Choy subdistrict, Zhari district, Kandahar province, Afghanistan. B Co, 2-502nd IN, 2BCT, 101ABN DIV (photo : DVIDS)
どちらの写真も右側にいる2名がMMGチーム。
AGまたはAHである兵士がM320を運用しつつ3Cカラーのバッグに弾薬と予備バレルバッグ、三脚をくくりつけて運んでいます。ガナー自身もバックパックにいくらかの弾薬を携行しているものと思われます。
MGガナーが背中に40mmグレネード用ポーチを付けていますが、MMGチームは2マンセルで動くためAG/AHの予備弾薬を負担していると考えられます。
2013.01.12 Nadir Shah Kot District, Khowst province, Afghanistan. 2nd Plt, 1-33rd CAV, 3BCT, 101ABN DIV (photo : DIVIDS)
手前にいる兵士は1LTなのでXOかPLだと考えられます。
左奥に立っている兵士は無線機の2個持ちで指揮官の付近にいるということでRTOに見えますが、銃にPSQ-23がついているためFOでしょう。
(写真のキャプションで答え合わせをしたところPLとFOでした。)
このように実際の写真を見るときにただ”使用例”を見るのではなく、その兵士の役割を想像し「なぜこのポーチ・物が必要なのか?」ということを考えることで、自分が装備を組むときのイメージ作りに繋がっていくと思っていますのでぜひやってみてください。
*Terminal Attack Control
直訳は末端攻撃管制か?。CASを行う航空機との手順や攻撃管制などのやり取りの事。Type1からType3まであり、大雑把な解釈をすれば以下のようになる。
Type1=保護対象(友軍・民間人・建造物など)がかなり近いなど最も精密な攻撃が必要な状況。管制官は攻撃機と標的の目視が必須であり、攻撃(進入)ごとに攻撃許可が必要。
Type2=標的と保護対象との距離がある程度近い、夜間・悪天候など攻撃機の目視ができない状況。管制官は攻撃機の目視は必須ではなく、標的は目視または別手段による観測が必要。攻撃ごとの攻撃許可が必要。
Type3=Type2と似た状況だが一度の攻撃許可で一定の制限下において複数回の攻撃が可能。標的の目視または別手段による観測が必要。
CCT、JTAC資格を持っている者などが攻撃許可を出せるほか、Joint Fire Observer(JFO)の訓練を受けたFOもType2までの攻撃許可を出せる。
詳しくは色々書いている方がいますのでそちらへ。
参考文献
・ATP 3-21.8 INFANTRY PLATOON & SQUAD (APRIL 2016)
・ATP 3-21.10 Infantry Rifle Company (MAY 2018)
・ATP 3-21.20 INFANTRY BATTALION (DECEMBER 2017)
・ATTP 3-21.90(FM7-20)/MCWP 3-15.2 Tactical Employment of Mortars (April 2011)
・FM 3-21.8 The Infantry Rifle Platoon and Squad (MARCH 2007)
・FM 3-21.10 The Infantry Rifle Company (JULY 2006)
・JP 3-09.03 Close Air Support (November 2014)
・U.S. Army Rifle Company, IBCT (Current) --- battleorder.org (2021年1月最終閲覧)
2020年12月26日
2020.11.21 「第5回 関西芋煮会」
11月21日、トレンチさんにて「第5回 関西芋煮会」を開催してきました。
本来は昨年10月に開催予定でしたが大型台風直撃により中止、リベンジ開催を目指した今回もコロナ禍に見舞われてしまいましたが感染対策を取りつつなんとか開催となりました。
厳しい情勢下での開催となりましたが、全国各地から約30名の方々が集まってくださいました。ありがとうございます…ありがとうございます…。
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本来は昨年10月に開催予定でしたが大型台風直撃により中止、リベンジ開催を目指した今回もコロナ禍に見舞われてしまいましたが感染対策を取りつつなんとか開催となりました。
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